今回はアフリカヤマネの口腔内腫瘍をご紹介します。
アフリカヤマネは当院にも時々来院するケースが多い種類です。
今回紹介する子は初診時は左の頬が腫れているだけでした。腫れているところに針を刺して検査しましたが、膿が少量取れるだけでした。
投薬を行っていましたが、腫れはどんどん大きくなっていきました。おそらく悪性の腫瘍だと思われます。
顎にできているため、手術を行うのは難しい状態でした。腫瘍が大きくなると口の中のスペースもなくなり、ミルクも飲めなくなったため、口腔内の腫瘍を小さくする減容処置を行うことにしました。
写真ではわかりづらいですが、頬が腫れており、左目は腫瘍の影響でなくなってしまいました。舌も腫瘍の影響でしまえなくなっています。
このような小さな動物だと少しの出血も命取りになるため慎重に行います。
口の中の腫瘍を可能な限り取り除きました。
麻酔からも無事覚めてくれました。
治すのが難しい場所の腫瘍のため、根治はできませんが、小さな動物でも処置により少しでもごはんが食べられたり、痛みを取り除くような対症療法を行っていくことはできると思います。