以前、ヒョウモントカゲモドキの卵胞うっ滞についてご紹介しました。
今回はフトアゴヒゲトカゲの卵胞うっ滞についてご紹介します。卵胞うっ滞に関しては症例紹介の最初の方にあるヒョウモントカゲモドキの卵胞うっ滞の投稿をご覧ください。
この子はまだ1歳未満の女の子のフトアゴです。食欲がないということで来院しました。超音波検査では明らかな卵はないものの多数の卵胞(卵のもととなるもの)が確認されました。自然に退縮していくのを待ち経過をみていましたが、食べないのが続き調子も落ちてきたため手術を行いました。
手術により左右の発達している卵胞を摘出しました。ヒョウモントカゲモドキの卵胞とは違い、多くの卵胞が発達しています。
爬虫類はお腹の正中に大きな血管が通っているため、正中を避けて切開します。そのため傷口は正中よりずれた位置になります。
手術後の調子は良好で、退院後にすぐご飯を食べてくれました。
その後も安定してご飯をたべてくれました。
1か月後には傷口も良好であったため抜糸を行い、治療は終了になりました。
なるべく手術せずに治るのが一番のため、すぐに手術というわけではありませんが、すぐに手術が必要なケースもあります。
ご不明な点やご質問があれば来院時にお気軽にご相談ください。その子にあった治療をご提案させていただきます。