今回はアンゴラパイソンの卵詰まりをご紹介します。
アンゴラパイソンとはボールパイソンに似ているニシキヘビの仲間ですが、流通が少なく人気で比較的珍しいヘビです。
そんなヘビも卵詰まりになることがあります。特に初めての産卵になることが多いです。
この子は卵を産んだのですがまだお腹の中に卵が残っている状態です。膨れているところに卵があり、合計3つありそうです。
卵詰まりの治療は以前ヒョウモントカゲモドキの時にお話ししたのですが、爬虫類の中でも治療法は少し異なります。
この子みたいに肛門付近まで卵がおりていれば、圧迫して出すことがあります。
このように頭側の方を圧迫して卵をゆっくり出していきます。この時、大事なのはヘビがいきんでいるときに卵を押してあげることです。
力ずくで無理に押してしまうとお腹の中で卵が割れたり、卵管などの臓器を傷つけてしまう恐れがあります。
中で割れてしまうと卵が取り出せなくなる場合もあり、場合によっては手術が必要になってしまいます。
この子は一つ肛門付近にあったものをこのような感じで出しました。そのあと1週間おきに様子を見ていましたが、残り二つも肛門で止まってしまったため、圧迫して3つとも無事出ました。
今回はギリギリまで卵が下りてきたため圧迫して出しましたが、産卵促進剤を注射して産卵させる場合もあります。
状態によってどの方法を選択するかは変わってくるため、ご自身で判断せず、一度病院にいらしてください。