今回はウサギの尿道結石をご紹介します。
今回の子はおしっこがでなくなり、調子が悪い状態で来院されました。
レントゲン検査をおこなったところ、尿道に大きな結石がはまっていることがわかりました。
膀胱もかなりおしっこがたまっている状態でした。
血液検査をおこなったところ、腎数値がかなり高い値になっていました。
そのため、尿道を切開して結石を取る手術を行いました。

陰部周りが腫れていて、触診でも結石が触れました。

わかりにくいですが、大きな結石がとれました。

手術後はこのように縫います。
この子は手術は頑張ってくれましたが、その数時間後に残念ながら亡くなってしまいました。
結石の手術をするケースで多いのが膀胱にある膀胱結石と尿道に石がはまってしまう尿道結石が多いですが、大変さは異なります。
膀胱に石がある場合の症状は、血尿や尿をするときに痛そうなどですが、尿は出ます。
それに対して尿道結石は1本しかない尿道に石がはまってしまい、尿が出なくなってしまいます。
尿が出なくなると、出口が無くなった尿はたまっていき、尿管を逆流して腎臓に行き腎不全を引き起こします。
場合によって急変や数日以内に死亡してしまう場合が多いです。
今回の子は無症状で急に症状が現れました。尿道の石を押しても大きすぎて膀胱には戻らなかったため、手術を行いました。
血尿や尿がでているかどうかはとても大事になりますので、普段からよく見ておくことが大切です。