今回はウサギの胸水をご紹介します。
胸水というのは簡単に言うと胸の中の心臓と肺以外の場所たまる水のことをいいます。
原因は様々で腫瘍や感染、炎症などです。

この子は目が時々でているという症状がありました。
レントゲン検査をおこなうと胸腺腫があるのがわかりました。
胸腺腫があると前大静脈が圧迫され、眼球や第三眼瞼が飛び出し気味になります(前大静脈症候群)
こうなってしまうのはウサギの体の構造から由来します。
この子の場合は胸水もたまり、苦しくなっていたため胸水を抜くことにしました。

このような胸水が抜けました。検査にだすと乳び胸水ということがわかりました。
ウサギの胸部は狭く、少しでも胸水がたまったり、胸腺腫などによる圧迫があると呼吸困難を引き起こします。
いつもより呼吸が早い場合は様子を見ずになるべく早めに来院しましょう。