今回はグリーンイグアナの膿瘍についてご紹介します。

この子は約17歳のグリーンイグアナです。当初、お腹が膨らんできたのと食欲がないのを症状に来院されました。検査で膀胱にかなり尿がたまっていることがわかり抜去していましたが、総排泄口にしこりのようなものがあることがわかりました。
CT検査をおこない、正確な場所の特定とどこにあるかを検査しました。すると、総排泄口の筋層(膜の間)にあり、さらに尿道開口部から数mmのところにありました。これが大きくなり尿道開口部に悪さをすると危ないため、手術により摘出しました。

お尻からはこのように見えます。

開創器を用い、引っ張り粘膜緬から手術をおこないました。尿道開口部から数mmの部分に先があるため、慎重に摘出します。

無事切除できました。手術後も傷口の裂開はなく、問題ありませんでした。
この子はまだ自分で排尿できないので、総排泄口を刺激し排尿しています。食欲や元気は戻ってきたみたいです。
病理検査の結果は膿瘍でした。CT検査だとかなり硬いものにみえましたが、イグアナの膿瘍は硬くなることが経験的に多い印象です。