今回はグリーンイグアナの卵巣・卵管摘出をご紹介します。

この子は急に前足がきかなくなり、うまく立てなくなりました。超音波検査を行うと、おなかには卵がありました。
産卵促進剤やカルシウム剤などで何個かは産みましたが、調子は悪い状態が続きました。血液検査を行うとカリウムの数値がかなり低くなっていました。カリウムの数値が低い原因は不明ですが、カリウムが低いと哺乳類だと力が入らなくなったり立てなくなったりします。
オーナー様と相談の上、立てなくなった原因は不明でしたが、手術をして卵巣と卵管を切除することにしました。

おなかを開くと卵管内に卵があります。

こちら切除した臓器です。左にある小さいものが卵巣で、右は卵管になります。
手術後はまだ前足の力が入らない状態でしたが、カリウム製剤を投与し、だんだんと足も使えるようになって元気になったそうです。
冬から春にかけては爬虫類の生殖器関連のトラブルが多くなります。特に女の子は卵詰まりや卵胞うっ滞などの病気になる可能性があるためお腹が膨れていたりしたら注意が必要です。