今回はエボシカメレオンの卵胞うっ滞をご紹介します。
この子は11月頃からお腹が膨らみ始め、他院で産卵促進剤など注射を打っても改善しなかったため、当院に来院されました。
超音波検査では卵胞が停滞していました。明らかな卵は画像ではわかりませんでした。
そのため、内科的治療をおこないましたが、改善しなかったため、手術により卵巣・卵管摘出術をおこなうことにしました。

お腹を開けるとたくさんの卵胞がでてきました。これは左の卵胞になります。

これは反対側の卵胞ですが同じようにたくさん発達しています。カメレオンであれば左側から開腹し、両方の卵巣・卵管をとりますので、傷口は1ヵ所のみになります。
両方とも切除し、同時に卵管も切除しました。

この体にこれだけ多くの卵胞が入っていました。
手術後の経過は良好で、1週間後の再診でもごはんをよく食べてくれて、傷口も良好なので一度終了としました。

カメレオンの生殖器疾患も珍しくありません。卵詰まりであれば内科的治療で産むこともありますが、卵胞うっ滞により症状がある場合は基本的に手術をおこなうことがあります。