今回はモルモットの胸水についてご紹介します。
胸水というのは心臓と肺以外の胸のスペースに溜まってしまった水のことをいいます。
胸水がたまる原因としては、炎症や腫瘍、心臓病などによりたまります。
ハムスターやフクロモモンガ、ウサギなど他の小動物でも多くみられます。
この子は呼吸が早く元気がないとのことで来院しました。
呼吸は元々早い子だったみたいですが、来院時では唇の色が紫色でチアノーゼを起こしていました。こちらは今酸素室に入っている状態です。
レントゲン検査で胸水が溜まっていることがわかりました。心臓も大きそうなので心臓病によるものが考えられました。
緊急を要するため、胸水を抜くことにしました。この子はおとなしかったため、胸水を抜くことができました。
大体2mlほど抜きました。そのあとは投薬をおこなっていきました。
1週間後の再診時ではまだ呼吸は早いものの調子も戻り、唇の色もピンク色に戻りました。
胸水がたまる場合で緊急の場合には胸水を抜くことがあります。
ただ、その子の大きさや性格によっては抜けない場合もあります。負担が大きくなり、症状を悪化させてしまう場合もあるからです。
胸水のたまっている程度や本人の症状次第で投薬でみていくのか胸水を抜くのかを判断していきます。